<追記1(8/21 3:00)>
リクエストがございましたので、町域別の人口増減に関する話題を追記しました。
<追記2(8/21 20:50)>
リクエストがございましたので、町域別の人口密度に関する話題を追記しました。
<追記(9/23)>
前月より居住者が3名増え、人口13人となりました(9月時点)
2020年時点で約43万人が住む「東京都町田市(神奈川県じゃないよッ!)」ですが、
今年8月に市が公表した住民基本台帳に基づいた最新版の「町田市の世帯と人口」で、
市内の単独町名「金井町(かないまち)」の人口が7世帯10人と発表されました。
→地図を表示(東京都町田市金井町)
この1ヶ月で、人口8,037人→わずか10人に
前月の今年7月1日時点で市が公表した数値では、金井町は人口8,037人でしたが、
これは同地区で7月25日付けで住居表示が実施され、それに伴って金井町の大部分が
新町名「金井ヶ丘」および「藤の台」として町域分離したことが数値減少の原因で、
住居表示が実施されなかった金井町の残余部の人口が反映された形です。
金井町の残余部(推定面積約24,000㎡)には現在、戸建2棟、アパート1棟がありますが、
多くの部分は森林などとなっており、一部は市の公園(町田えびね苑)となっていることから人口が極端に少なく、
将来的には隣接する「本町田」の住所整理実施時に整理される予定で、今後町名が消滅することになりそうです。
町域分離で人口減少した場所は他にも・・・
市内では、市中西部の「木曽町」でも同様の事例が2007年12月に発生しており、
同地区では住居表示の実施で、大部分が「木曽東」と「木曽西」などに分離したことで、
木曽町の人口は分離前の約22,400人から現在では362人に大幅減少となっており、
こちらも将来的には隣接する「本町田」の住所整理実施時に整理されるとみられます。
→地図を表示(東京都町田市木曽町)
人口二桁の町域誕生(※但し今回の金井町は既存の町域が縮小したに過ぎないが)は、
2009年7月1日に山崎町から分離する形で誕生した新町名「山崎(※当時の人口は36人)」以来、
11年ぶりのことで、その山崎も宅地開発の進捗で現在では人口814人と居住者が大幅に増加しました。
→地図を表示(東京都町田市山崎1丁目)
町田市内には、人口0人の町域が存在する!?
<画像>金井ヶ丘の住居表示案内図(町田市資料より)
さて、前述通り「金井町・藤の台団地地区」の住居表示が行われたばかりの町田市ですが、
市内にはこの住居表示実施によって、人口0人の町域が誕生したことも市の資料で公表されており、
金井町から分離した「金井ヶ丘五丁目」が市内で最も人口が少ない人口0人の町域となりました。
→地図を表示(東京都町田市金井ヶ丘5丁目)
これは町域全体が私立の「和光大学 町田キャンパス」の敷地となっている為で、キャンパス内に学生寮はあるものの、
学生寮は市境を超えた神奈川県川崎市麻生区の飛地「岡上」に位置する為、町田市の人口には含まれませんが、
その学生寮についても2021年3月をもって廃止予定で、4月以降はキャンパス内から居住者自体が消滅します。
その和光大学ですが、川崎市に隣接している関係で、市外局番が「044(川崎MA)」となっており、
町田市から電話もしくは大学から町田市に電話する際は、いずれも市外通話扱いになるという現象が起き、
これは同じく「044」の市外局番を使用している町田市の三輪緑山と三輪町と同様の扱いとなっています。
<写真>広袴一丁目全域がキャンパスの「国士舘大学」。学生寮がある為、居住者がいる。
さて、大学のキャンパス全体が町域となる事例は、市内では「国士舘大学 町田キャンパス」が該当し、
広袴一丁目は全体が同大学の敷地ですが、キャンパス内に学生寮がある関係で居住人口があり、
150世帯152人が住んでいます(※玉川大学や昭和薬科大学は町域内に戸建住宅があるため除外)
→地図を表示(東京都町田市広袴1丁目)
<画像>小山ヶ丘6丁目に建設中の「リーフィアレジデンス橋本」の完成イメージ(プレスリリースより)
ちなみに人口0人を記録した町域は町田市内では過去にも存在したことがあり、市内の新興住宅地として知られる
市北西部の「小山ヶ丘六丁目」は2004年4月の誕生以来(小山町から分離)、長らく宅地開発が進まなかったことで
人口0人の状態が約6年も続き、市が公表する資料で初めて居住者が記録されるようになったのは2010年6月からで、
現在では戸建住宅の建設で人口は808人まで増加し、今後は大型マンションの建設で更に人口が増える見通しです。
→地図を表示(東京都町田市小山ヶ丘6丁目)
無人島や工業地帯などでは珍しくない人口0人や人口一桁の町域ですが、
相模原市の矢部新田などのように、町域全体が米軍施設になっている場合など
人口0人や人口一桁の町域は、地域の特性でそれぞれ事情が異なっているのも特長で、
夏休みの自由研究に調べてみるのも面白いかもしれません(さすがに小学生は見てないか)
人口密度は首位の「原町田」に続き、新たに「藤の台」がランクイン
ここで、人口密度についても見ていきます。市内の町域別人口密度では、
タワーマンションの開発が盛んな「原町田」が人口密集率トップを誇り、
2位には本町田から分離した藤の台団地の「藤の台」がランクインし、
トップ5はいずれも集合住宅が密集する地域が上位を占めました(密です!)
一方で、あまり人口が密集していない「町域別の人口希薄地域」は、
前述紹介した人口10人の「金井町」がトップで、以降は小野路町、
下小山田町、上小山田町、真光寺町と市北部の丘陵地帯が続きます。
本町田が市内1位の世帯数・人口を死守!一方で人口減少も
それでは逆に、町田市内で一番人口が多い地域は?という疑問に至りますが、
これは現在も変わらず「本町田」が死守しており、前述の住居表示実施で「藤の台」が本町田から分離し、
人口が4,800人減ったものの、それでも町田木曽住宅や本町田住宅などの大規模集合団地がある為、
本町田の人口は21,175人を誇り、ぶっちぎりの第1位となっています(人口2万人越えも市内唯一)
続いて第2位は、小山ヶ丘での宅地開発の影響で人口が増加している隣接エリアの「小山町(18,653人)」、
3位は「玉川学園(16,505人)」、4位は「山崎町(15,283人)」、5位は「原町田(15,130人)」と続き、
トップ5は小山町を除くと、いずれも町田駅が最寄りの町域が上位を占めている状況で、今後の人口増減次第で
山崎町と原町田の順位が逆転するのも近いとみられます。
一方、町域別の人口増加率ですが、これは2019年7月と2020年7月のデータを比較してみたところ、
1位は「原町田(前年比414人増)」で、特にタワーマンション開発が活発な3丁目の人口増が顕著に表れ、
2位は大型マンションの開発が盛んな「中町(前年比247人増)」、3位は「木曽西(前年比223人増)」、
4位は2016年に誕生した「南町田(前年比189人増)」、5位は「小山町(前年比156人増)」となり、
1位・2位はいずれも町田駅周辺となった一方、3位以降は戸建住宅の開発が目立つエリアがランクインし、
実は6位には「常盤町(前年比150人増)」もランクインしています。
最後に町域別の人口減少率では、山崎町がワースト1位で前年比272人減、
次いでワースト2位は本町田(前年比247人減)、木曽東(前年比203人減)、
鶴川(前年比158人減)、真光寺(前年比115人減)という結果となっており、
特にワースト1~4位は築50年以上の大規模団地が集中するエリアが占めている一方、
真光寺は2000年代に開発された戸建住宅地「都市庭園鶴川台」の人口減が目立つ結果となりました。
トータルの人口では前年比で増加の一途を辿っているものの、市内町域の半分以上で人口減に至っており、
特に市内大規模団地での人口減が著しく、将来的にこの状況は更に広がることが予想されます。
面白かったです。もしできたら人口密度ランキングも見てみたいです。
人口密度ありがとうございます!私の街が3位にランクインしてました〜
本町田再編は、いつ頃になるのか?。早く区画整理して欲しい。