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    2022.05.02(月)
    Post:14

    町田市の保存車両「D51型蒸気機関車」展示から50年。今後、市の公共施設再編も

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    町田市中町2丁目・町田街道沿いの「町田市子ども発達センター(旧・すみれ会館)」横では、
    実際に線路を走っていた「D51型蒸気機関車(D51-862号)」が、1972年から静態保存され、
    今年で展示開始から50年を迎え、現在も「まちだのデゴイチ」の愛称で親しまれています。
    →地図を表示(東京都町田市中町2-13-14)

    展示開始から50年を迎えた「D51型機関車」

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    D51型862号(通称デゴイチ)は、第二次世界大戦真っ只中の1943年(昭和18年)11月18日に
    運輸通信省浜松工機部(国鉄を経て、現在のJR東海・浜松工場)で製造された過熱テンダ機関車で、
    中央線をはじめとした木曽福島機関区(長野県)を中心に総走行距離1,795,572.4kmを走り抜き、
    旅客・貨物列車の牽引車として活躍を遂げました。

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    1971年(昭和46年)8月19日に廃車となって現役を引退したものの、次代を担う人々に
    その姿を伝えたいという市民の熱意と国鉄関係者の理解によって町田市への貸与が決まり、
    1972年(昭和47年)2月25日に木曽福島機関区から大宮工場に運ばれ、輸送用に分解された後、
    30tトレーラー3台と10tトレーラー2台に分け、1972年(昭和47年)4月15日に町田市へ運ばれました。

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    1972年(昭和47年)5月5日から町田市立町田図書館(現・さるびあ図書館)横で展示されていたものの、
    1982年(昭和57年)には、療育・自立支援を目的とした市の児童発達支援センター「すみれ会館」の
    建設工事に伴って現在の場所に移設され、後にデゴイチを覆うシェルターも設置されました。
    (※プレートはプラスチック製のレプリカで、本物は保存会が保有。イベント時のみ展示)


    <写真>D51型862号の運転台(360°カメラで撮影)
    施設管理は、元国鉄職員などが立ち上げた「町田市D51型蒸気機関車保存会」が行い、
    現在でもこのD51機関車の運転席は、毎日9:00~17:00にかけて自由開放されているほか、
    年末年始を除く毎週日曜日の10:00~12:00には保存会による機関車説明を行っています(予約不要)

    D51横では、日本初の「車いす専用バス」も

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    また、このD-51のすぐ横では、1972年(昭和47年)に町田市といすゞ自動車が共同で研究開発した
    日本最初の車いす専用バス「やまゆり1号が展示されています。
    →地図を表示(東京都町田市中町2-13-14)

    yamayuri20220501_2.jpg
    この車両は町田市図師町の障がい者支援施設「町田荘」の利用者が車椅子のまま、
    気軽に病院や買い物などに行けるようにと開発され、車両に車椅子用リフトを装備しており、
    町田荘利用者の自治会である「山百合会」から名前をとって「やまゆり号」と名付けられました。

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    ベース車両は、当時ウォークスルーバンとして販売されていた、いすゞ「エルフハイルーフ」で、
    1972年(昭和47年)2月16日から運行開始したものの、1980年(昭和55年)に引退し、
    リフト付きバスのルーツとしてその業績を後世に伝えるため、市による永久保存を決定しました。

    1982年(昭和57年)2月15日から原町田5丁目の福祉会館前で展示されたのち、
    老朽化した福祉会館の建替工事(1989年に「健康福祉会館」として開館)と前後して
    現在の場所に移設されて静態保存が続けられ、2012年春過ぎには設備老朽化に伴い、
    市による展示設備のペンキ塗り替えと新たな屋根の設置工事が行われました。

    市施設再編計画で、展示場所維持が課題か

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    <画像>2022年3月策定の「町田駅周辺公共施設の再編プロジェクト」(公表資料より)
    町田市では現在、高度経済成長期の人口増加等に対応するために整備した多くの公共施設で
    老朽化が進んできていることから、公共施設が最も多く点在する町田駅周辺の施設の集約を図る
    「町田駅周辺公共施設再編構想」を進めています。

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    <写真>中町2丁目の「町田市子ども発達センター(1983年竣工)」
    D51機関車とやまゆり号が展示されている「町田市子ども発達センター」については、
    森野の「わくわくプラザ町田」と木曽東・境川団地内の「町田市教育センター」と機能集約し、
    現教育センター敷地内に新施設を建設後、2028年度を目途に移転する方針が示されています。
    【子ども発達センター】→地図を表示(東京都町田市中町2-13-14)
    【わくわくプラザ町田】→地図を表示(東京都町田市森野1-1-15)
    【町田市教育センター】→地図を表示(東京都町田市木曽東3-1-3)

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    <写真>中町2丁目の「町田市保健所中町庁舎(1973年竣工)」。2011年に保健所政令市へ移行。
    また、子ども発達センター裏手の保健衛生施設「町田市保健所」についても、
    原町田の「町田市健康福祉会館」と統合して福祉会館用地に新施設を建設し、
    2030年度を目途に移転予定で、保健施設機能の集約を図ります。
    【町田市保健所】→地図を表示(東京都町田市中町2-13-3)
    【健康福祉会館】→地図を表示(東京都町田市原町田5-8-21)

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    <写真>中町2丁目の「町田市立さるびあ図書館(1972年竣工)」
    さらに「町田市立さるびあ図書館」についても、駅前の「町田市立中央図書館」との統合が検討され、
    仮に図書館が中央図書館に統合された場合は、この敷地から公共施設が全て姿を消すことになり、
    今後「D51機関車」と「やまゆり号」の展示場所の再検討も必要になっていきそうです。
    【さるびあ図書館】→地図を表示(東京都町田市中町2-13-23)
    【中央図書館】→地図を表示(東京都町田市原町田3-2-9)

    施設情報
    D51型862号蒸気機関車(まちだのデゴイチ)
    用途:静態保存車両
    所在地: 東京都町田市中町2-13-14
    町田市子ども発達センター敷地内
    アクセス:町田バスセンターより「図書館前」バス停(平日のみ)
    もしくは町田バスセンター・町田駅より
    「保健所入口」バス停下車
    開館時間:[運転席見学] 9:00~17:00
    [機関車説明] 10:00~12:00(日曜のみ)
    -- その他情報 --
    開設日:1972年5月5日
    用途地域:
    • 近隣商業地域
    ※いずれも2022年05月02日時点での情報です。
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    コメント
    14件
    1. guppy (2022年05月01日 23:09)

      そんなに昔からあるんだなあ
      デゴイチは小さい頃の遊び場でした。

    2. 元山崎団地の住民 (2022年05月01日 23:22)

      このデゴイチは、おばあちゃん家のすぐ近くに保存されていることもあり、私にとってはとても馴染み深い蒸気機関車てます。こども発達センターの移転後も解体だけはしないでほしい。どこか町田市内にデゴイチとリフトバスを移設保存できる場所はありそうですかねぇ。

    3. るっく (2022年05月01日 23:48)

      懐かしいですね。シェルターに格納されていない頃に何度か見に行った記憶があります。
      立地的には図書館利用の際に観て帰れてよかったのですが、現在の場所での保存が難しい場合は辺鄙な場所に移設しないで欲しいですね。

      子供たちが集まる便利な立地であれば、芹が谷公園など駅から近くて一定の広さもあるので良いのではと思いますが、谷底だと朝晩の霧(湿気)で錆などのダメージも心配なので、公園を増築した高台などが良いと思います。(と勝手に先読み

    4. 金森東の住民 (2022年05月02日 03:00)

      町田街道で一番交通量が多いだろうエリアにある、町田街道の顔みたいなものだよね。
      移動するなら、多くの市民が日頃から目にする場所がいいな。でないと忘れられて保存する動機もなくなるよ。

    5. 情報屋 (2022年05月02日 08:40)

      一番身近で機関車を移設するとなれば、やはりシバヒロか福祉会館用地、芹ヶ谷公園の高台あたりでしょうか。
      ただ、シバヒロを縮小してまで設置となると反対意見も出かねないので、最有力は福祉会館建て替え時か芹ヶ谷公園の高台への移設が無難ですかね。

      ただ、今後10年以内に移設しないとなれば、下小山田のバイオエネルギーセンター西側で整備が構想されている「交通公園」も候補に入ってくるかもしれません。場所はものすごく遠いですが。

    6. 山田本気うどん (2022年05月02日 13:04)

      素晴らしい

    7. 暇人 (2022年05月02日 20:26)

      いっそ市役所の前に

    8. タンタル (2022年05月03日 00:52)

      単体ではなく 公園に併設したほうが見やすい遊びやすいと思うんだけど、今だと周り殺風景すぎ。

    9. 町田のたかし (2022年05月03日 09:38)

      町田市に、子供の時から52年住んでいて、当たり前の光景です。
      このクソコロナ禍が無ければ、毎年10月14日鉄道の日を前後に小規模なイベントをやっています。
      なんとか走行できるようにして、JR横浜線でイベントだけでもいいので運行できるように思います。

    10. 元町田人 (2022年05月03日 10:09)

      芹が谷公園か市役所案、良いかも。市役所の方がイタズラ防止には良いかもね。
      は移動図書館そよ風号が来てる鶴間公園も…。うーん薬師池も捨てがたい。
      でもきっと今の場所が良いんだよね?

    11. まちだっ子 (2022年05月03日 19:15)

      町田のD51って形式上は貸与なんですね。
      公共機関での鉄道車両の静態保存はほぼほぼ野ざらしほったらかしなので、当地の車両はかなり恵まれてます。町田とは縁もゆかりも無い車両(横浜線を走っていたのは別機)なのに、希有なことです。

    12. まち (2022年05月04日 00:45)

      たしかに単体より公園併設いいですね! 公園に色濃くなくても特色というか多少のテーマ性があってもいいのかなってことで下小山田「交通公園」に私も一票。
      それか、ゼルビアホームの野津田公園も候補にどうかなと。子供向けにサッカーの試合+α の楽しみを野津田公園にもと。

      個人的には市役所・シバヒロ・芹ケ谷公園とか駅近のところには、そんな大型の常設展示物不要と思うから置かないでほしい…。駅近に置くんだったら他のことに場所を使ってほしいから処分(貸与なら返却)と思ってしまう…
      芹ケ谷公園に屋外常設展示物増やすなら版画美術館あるし工芸館建設予定もあるしアート寄りなものかなと…。

    13. 芹が谷住民 (2022年05月06日 06:07)

      町田市には博物館が無くなってしまったので、考古資料や民俗資料、産業文化遺産を展示する博物館をつくり、そこに展示するのがよい。

    14. まちおん (2022年05月06日 20:10)

      中町の跡地何になるんだろう。あの辺りマンション計画ばっかりだからマンションにはしないで欲しいなあ

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