<写真>相模原市内初の連節バス。橋41の急行便に使用される(も205/敷地外より)
ガマさんからお送り頂いた写真です。ありがとうございます。
神奈中「橋40・橋本駅-緑ヶ丘-峡の原車庫線」廃止へ。橋41の増便と連節バス導入で、
相模原市内の「神奈中バス」10/24(土)から大幅減便。コロナで深夜バスも縮小、
JR橋本駅南口の「県立相原高校」リニア建設と再開発で、4月から橋本台に移転の続きです。
神奈川中央交通東 橋本営業所と神奈川中央交通西 津久井営業所では、
JR橋本駅南口の救急病院「相模原協同病院」が橋本台4丁目に全面移転するのに伴い、
新病院の外来診療初日となる2021年1月4日(月)にダイヤ改正を実施することになり、
峡の原車庫線の一部が新病院まで路線延伸や路線新設などを行います。
<写真>現病院。手前のA棟(5階建て)は1979年竣工、奥のB棟(9階建て)は1990年竣工。
相模原協同病院は、JA(農業協同組合)グループのJA神奈川県厚生連が運営する総合病院で、
1945年(昭和20年)8月1日に「神奈川県農業会相模原病院」として開院したのが始まりで、
二次救急指定病院や災害拠点病院に指定され、これまで地域の医療を支えてきましたが、
移転準備に伴い、現病院は2020年12月28日(月)をもって外来診療終了となります。
→地図を表示(神奈川県相模原市緑区橋本2-8-18)
駅前から約1.5km離れた郊外に全面移転へ
<写真>相模原協同病院の新病院。バス乗り場はこの奥にある。
現在、橋本駅周辺では品川と名古屋を結ぶ「リニア中央新幹線」の整備工事が進められていますが、
これに伴う橋本駅周辺再開発事業に加え、患者数増加で病院施設の拡充も必要になっていたことから、
2013年3月に廃止された厚労省所管の省庁大学校「職業能力開発総合大学校 相模原キャンパス」跡地に
病院を新築して2021年1月1日(金)に全面移転することになり、外来診療は1月4日(月)から開始予定です。
→地図を表示(神奈川県相模原市緑区橋本台4-3-1)
<地図>相模原協同病院・新病院(移転先)の広域図と詳細図
同キャンパス跡地といえば、JR橋本駅南口にあった「神奈川県立相原高等学校」が、
リニア中央新幹線建設工事に伴って、2019年4月1日(月)に全面移転しましたが、
この県立相原高校の敷地に隣接する形で相模原協同病院(地上6階建て)の新病院が建設され、
新病院は駅から1.5km以上離れた郊外に設けられる為、病院敷地内に「バスロータリー」を新設し、
このバスロータリーなどに路線バスが乗り入れることで、高校生・病院利用者ともに利便性が向上します。
【バスロータリー】→地図を表示(神奈川県相模原市緑区橋本台4-3-1)
峡の原車庫線の一部が、新病院まで延伸
<地図>ダイヤ改正後の相模原協同病院バス路線網
今回、新病院の外来開始に併せて改正を行い(面会は禁止の為、見舞い家族の利用は想定せず)、
神奈中バスの峡の原車庫線(橋本駅・相模原駅発着)の一部が新病院内まで路線延伸するほか、
新病院に乗り入れる新規路線も開設されます。
<写真>ダイヤ改正に併せて停留所名が変更される「協同病院前」と「職業大前」
新病院の停留所名は前述通り「相模原協同病院」に決定し、病院内に2つの乗り場を設けるほか、
現病院正面の「協同病院前」バス停と新病院西側の「職業大前」バス停は、停留所名が改称されます。
【ダイヤ改正概要】
<相模原協同病院路線関連>
[橋02] 三ヶ木→久保沢→相模原協同病院→橋本駅南口(※平日・土曜1本の免許維持路線)
[橋04] 三ヶ木→新小倉橋→相模原協同病院→橋本駅南口(※平日・土曜1本の免許維持路線)
[橋41] 橋本駅南口→(急行)→相模原協同病院・・・新設(連節バス、※平日朝1本のみ)
[橋41] 橋本駅南口~西橋本~峡の原車庫~相模原協同病院・・・路線延伸・増便
[橋40] 橋本駅南口~緑ヶ丘~峡の原車庫・・・廃止
[相31] 相模原駅南口~峡の原車庫~峡の原車庫・・・減便(※一部を相32に振替え)
[相32] 相模原駅南口~峡の原車庫~峡の原車庫~相模原協同病院・・・新設(※本数極少)
[田05] 田名バスターミナル~相模原協同病院・・・路線新設(※平日1往復の免許維持路線)
<その他路線>
[橋30] アリオ橋本~橋本駅南口~相模川自然の村・・・時刻変更
[橋33] 橋本駅南口~西橋本~上大島・・・時刻変更
※この他にも橋01などで改正があるが、この記事では割愛。
【停留所名称変更】
・協同病院前 → 橋本二丁目
・職業大前 → 相模原協同病院入口
主力は橋本駅発着の「橋41」。その他の本数はごく僅かに
<写真>現行の「橋41」。今回の改正で増便と路線延伸が行われ、車庫発着が消滅する。
新病院への主力路線となる橋本駅南口発着の「橋41」は、平日朝の通院・通学時は駅発が最大6本(急行含む)、
夕方の帰宅時は平日・土曜が最大5本、日中でも毎時2本の本数が確保され、大幅増便して運行されるようになり、
これにより、これまで運行されてきた峡の原車庫発着という設定は無くなります。
<写真>橋本駅南口に掲出された「橋41」の新時刻表。病院行きが毎時2本確保される。
橋41の増便は、2019年4月の相原高校移転時以来で、その際とは比較にならないほど本数が増え、
平日朝7時台の駅発病院行き1本には急行便用の「連節バス」も投入され、輸送力増強が図られ、
運行は引き続き、橋本営業所と津久井営業所との共同運行になります。
<写真>橋41の増強により、姿を消すことになった「橋40」
橋41(西橋本経由)の路線増強に伴い、同じく橋本駅を発着し、峡の原金属工業団地などを通って車庫に向かう
「橋40・橋本駅南口~緑ヶ丘~峡の原車庫線」は路線再編の為、2021年1月3日(日)で廃止されることになり、
橋本駅から金属工業団地方面を結ぶ路線は、相模原市コミュニティバス「せせらぎ号(橋30)」のみとなり(毎時1本)、
このせせらぎ号についても、2021年1月4日(月)にダイヤ改正を行います(時刻変更のみ)
<写真>橋本駅発着とは異なり、相模原駅発着路線では車庫発着の「相31」が存続する。
一方、相模原駅南口発着の新設路線「相32」は、相31の一部便を新病院まで延伸する形で運行しますが、
本数は病院行きが朝のみ、病院発が主に夕方のみと非常に少ない本数に留め、車庫止の「相31」を存続させ、
こちらは当面、出入庫に特化した路線という位置付け(※但し必ずしも車庫に入るわけではない)となりそうで、
元々渋滞に巻き込まれやすい路線で定時運行が難しい時間帯も多く、2020年10月24日(土)の改正では
大幅減便を強いられたことから、今後も病院発着の「相32」が増便されるかは不透明な状況といえそうです。
また、病院移転に伴って津久井方面から病院へのアクセスが悪くなることから、
津久井地域~相模原協同病院間のバス路線確保の要望が以前から出されていたものの、
新設される「橋02」と「橋04」は平日・土曜各1本と非常に少なく、運行も病院方面のみと使い勝手も悪く、
いわゆる「免許維持路線」に近い状態での新規路線開設となり、アクセス面では今後課題となりそうです。
(※橋04は東金原~協同病院まで津久井広域道路を走行する神奈中初の免許区間。但し一部は橋03が走行)
相模原市内初の「連節バス(ツインライナー)」導入
<写真>連節バス停車スペースが確保された、橋本駅南口3番乗り場
今回、橋本駅南口→相模原協同病院線への連節バス投入で、相模原市内初導入となりますが、
橋本駅南口では連節バスの停車スペース確保のため、南口3番乗り場の改修が既に実施済みで、
限られたスペースの中、後ろにある2番との停車間隔を詰めることで、停車スペースを生み出し、
同時に連節バスの3扉に対応する為、ガードパイプも改修されました。
【橋本駅南口3番】→地図を表示(神奈川県相模原市緑区橋本2丁目)
<写真>厚木から橋本に転入してきたネオプラン製連節バス(も205/敷地外より)
この連節バス導入を前に、今年11月には厚木営業所から橋本営業所に
ネオプラン製の連節バス「セントロライナー」が転入(あ205→も205)しており、
以降は橋本駅南口などでバスの試運転が行われていましたが、台数が1台しかない関係からか、
運行本数も駅発病院行き(急行便)の平日朝1本のみと極端に少なく、途中停留所は全て通過し、
橋本駅南口と相模原協同病院の2ヶ所のみ停車する事実上の「直行便」のような扱いとなっています。
今回の病院移転に伴い、現病院は2020年12月31日(木)付けで閉鎖(跡地利用未定)されますが、
今年はコロナの重点医療機関としても尽力した結果、病院運営が厳しくなり、賞与の一部もカットされたことから
病院スタッフを支援する目的で、相模原市緑区を中心とした有志がクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げ、
2020年12月25日(金)まで募集を行っており、支援金は病院スタッフ約1,100名に手当てとして支給されます。
頑張ろう協同病院クラウドファンディングサイト:https://readyfor.jp/projects/sagamiharamedical
バスマニアの功績なのか、地域情報サイトの取材力なのかわからないけど、バスの運行情報って調べにくいから、まとめてくれるの助かる。
橋02・04は7時台1本で通院客を見越した設定とは言えないでしょう。現状ウイルス禍での新規設定で津久井方面からの路線需要を様子見つつ、時刻設定をしていく感じかもしれません。
それにしても東金原-相模原協同病院間の所要時間は16分、距離は5.90kmと、秦野駅-ヤビツ峠線の蓑毛-菜の花台間(15分、4.16km)を抜いて、定期運行している普通便の神奈中の一停留所間では最長距離になるのではないでしょうか(他にあればご教授いただきたいところ)。
広くもない道に連節バスとか冗談はやめてくれ。駅行の後ろに付いちゃった日にはローソンの角なんか永遠に曲がれなさそう。だいたい駅のロータリーどうやって転回するんだか。